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ぎりっぎりですが!!
アルの脱出編!
追記から!

…あれから、どれだけ時間が過ぎたのだろう。
いきなり、ぱたりと静かになって、自分の周囲に誰も見つけられぬまま、アルデラはその場に立ち尽くしていた。

「(……きしのひと、もういないのかな…?)」

そう思いながら、周囲を見渡せば。

「!!!!」

けたたましい音が響く。
遺跡・壊れる・退避・浸水。
そんな単語が、耳に入ってくる。
それぞれの単語の意味はよく理解できないが、前に、はかせがこういう音を聞いて、ひどくあわてていたことがある。

「(…よくないことが、おこってるんだ)」

それだけははっきりとわかった。
その音を聞いて、周囲が出口の方へ走ったのも、アルデラの判断材料だった。

ピシッ…

遺跡の壁がかなりのダメージを受けているらしい。
ふと冷たい感触に目線を足元に向ければ、くるぶしのあたりまで水が入ってきていた。
泳ぎ、というものをアルデラは知らない。
かといって、ここにいたらどのみち危険なことはわかっていた。
動けないまま、浸水は進む。

「……アル、もう、かえれないのかな」

そう、ぽつんと呟く。
…そこへ。

「アル!アルなの!?」

「……ノノ…?」

幻覚だろうか。
目の前に見えた、黒い服の少女。
目に異常がなければ、アルデラがはかせたち以外で初めてだいすき、と言った友人の姿。

「アル、放送聞こえなかったの!?行かなきゃ!!」

「……けど、アル、およげない」

「ボクが連れてってあげる!だから早く出よう?また外に出て一緒に遊ぼう?」

ノノはそのままメタモルフォーゼすると、アルデラを抱えて泳ぎ始めた。
本当は、全身変身なんかしたくないんだけど、と呟きながら。

「……ノノ、かっこいい」

何度かその姿を見たことはあるが、口をついて「かっこいい」という言葉が出たのは、今回が初めてだった。

「…褒めたって、何も出ないよ」

些かの沈黙。

「けど」

「ありがとうね」

…水面までは、あともう少し。




……………

うおおお間に合った!!!
んなわけで、ノノちゃんがアルを拾って脱出してくれるってことだったので、お借りしてSS!!
ノノちゃんまじかっこいい…///
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電気蜘蛛は毒蛇の夢を見るか?
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