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タリス2本目…またぎりぎりですが!!
どうしても書いておきたかったネタを!

前後篇…前篇はあまり戦闘描写ないですが、後篇は流血描写多々ありです。
苦手な方はご注意ください。
追記から!!

「にゃる」

「…こら、あまり腕の中で暴れるんじゃない」

……………

先ごろ、ヒムカと遭遇した件はとりあえず遭遇したことだけを話し、ザキとスガとは合流した。
その後、一度偵察で出会ったアリスという少女と遭遇したが、どういうわけか、ザキがこの場から退避しようと言うので、その場はスガ一人に任せ、その『ヨスガ』というらしい地域をザキと共に歩きまわっていた。

しかし、寒い。

…もともとホウエンは温暖な地域だし、雪深い部分を抜けたとはいえ、私にとって寒いものは寒いのだ。
どうやら、それはザキも同じだったようで。

「ぷ」

「おいザキ、貴様いったい何を連れてきてる」

「あ?そこで仲良くなった、懐入れとくとあったかいぞ!」

いつの間にかザキの懐に入っていたのは、紫の毛皮をもつ生き物。
獣の臭いが強いが、いわく、寒すぎて選んでる余裕はなかった、とのことだった。

だが…少々うらやましいことも事実だ。
…もちろん表には出さないように努めているが。
そんな折。

「にゃる」

「……ね、ねこ…?」

「にゃーる」

ずいぶん機嫌よさそうに私の方にすり寄ってくる、猫のような生き物。
そのまま、ぴょん、と胸元に飛び込んでくると、喉をごろごろと鳴らし始めた。

「お前、そこが気に入ったのか?」

「にゃる!」

……………

そして、現在に至る。
戦場にあって、緊張感がないと言われればそれまでだが、周辺に敵影がないため、こいつらもだいぶ大人しい。
しばらく、穏やかな空気が流れた。

が。

「ジギーさん、ちょっとタンマ…なんかいる」

こういうとき、ザキのカンはやけに鋭い。
その『何か』の方に体を向けると、地を蹴って走りだした。

「ザキ!!?」

ここからではよく見えない。
どうやらザキが圧しているようではあるが…。
その次の瞬間。

バチィッ

「(電撃武装か…)」

剣術一辺倒の私に比べ、ザキは器用だ。
今回は、電撃弾を武装に入れてきたようだった。

そして。

「よ、ジギーさん!」

けらけらと笑って帰ってきたザキに縛られている、どうやら先ほど交戦していたらしい少女。
電撃にやられてボロボロの風体ではあるが、その目の力は強い。

「…捕虜、か」

「…戦争だからな」

短い問答の後、長居は無用、とばかりに退路を敷く。

「にゃる…」

「…悪いな、ここでお別れだ」

軽くその頭を撫でると、名残惜しそうに私の脚に体を擦り付ける。
身勝手ですまんな、ともう一度謝って。

「じゃ、ジギーさん、戻ろうぜ」

「…ああ」

…そして、その次の瞬間、退路が絶たれたことを知る。

「そこまでだよ、その子は返してもらう」

…一面に広がる、『森』によって。

→Next…
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電気蜘蛛は毒蛇の夢を見るか?
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