タリスのSSはどうしても冗長になってしまう…。
後篇行きます!
追記から!!
後篇行きます!
追記から!!
…突然に自分と同じ顔をした相手に襲われ、流れのままに戦闘に突入してしまった私たちだったが。
「さぁ出て来いよ!お互い存分に暴れようぜ!!」
まったくスガらしくない戦闘スタイルの『スガ』が、火力に任せてバズーカを撃ちまくる。
…火力はオリジナルより若干高いように思えるが、本来のスガであれば、こんな無駄うちはしないだろう。
あまりに無駄の多い動きに、私の後ろからバズーカを撃っていたスガが苛立つのが感じられた。
「…うるせぇ奴だな、自分の武器の特性を無視して前線で暴れてくれやがって…」
いい加減黙らせてやる、と武器を構え、相手をピンポイントで狙う作戦に出た。
…一方、ザキの方は。
「…君はいつもそうして能天気に笑っている…今笑えても一瞬先は分からないのに…僕はそんな君が嫌いだ、だから」
後ろ向きな発言ばかりが目立つが、身体能力はザキをしのいでいる『ザキ』。
「…殺す…殺す殺す殺す!!!!!」
「っざけんな!お前みたいなうじうじした奴に殺されるかっつんだよ!!」
自分より高い身体能力を持つ相手の攻撃を受け流すことで精一杯のようだが、生きることに積極的なザキの先頭スタイルに、相手に殺されるという選択肢はない。
そして、『私』は。
「…まったく、巻き添えで『私』のことも殺してくれればいいのに…毎度使えない男どもですね…」
小さくため息をつくと、一瞬で私の眼前までもぐりこんできた。
今まで戦闘地帯から相当後方にいたというのに…どれだけの脚力があるのだろう。
そんなことを思っている間に、首筋につぅっ、と一筋走る。
「…ずいぶんと見くびられたものですね…よそ見などしている場合ではありませんよ?」
「っ…」
首筋に走った傷口が熱い。
あぁ、これは。
姑息な武装だからと私が使うのを避けている、毒塗りの軍刀。
私自身はある程度の耐性はあるものの、じわり、と熱いこの感覚だけはどうしても残る。
「…貴女はいつもそう…姑息だからと自分の武装を使わない、卑怯だからと自分が前線に出る…」
「やめろ」
「それで最終的に出過ぎたまねをしてそんな風に軍人生命を危険に晒す…」
「やめろと言っている…っ…!」
『私』が囁くのは、私が今まで見ないふりをしてきた自分の暗部。
すべてを正義という名の正論で固め、それ以外を許容してこなかった私の弱さ。
仮にこの女が私の『闇』だとするのなら、私がそれを見ないようにすればするほど、こいつはそれを明るみへもっていこうとするのだろう。
「…貴女だって本当はお分かりでしょう?戦争なんて生き残った方が勝ち…正しい勝ち方なんてない…勝った者が正しくて正義」
『私』の言葉は止まらぬまま、私の暗部を徐々に抉り出す。
「…だから、周囲の…そうですね、あの男たちのように、自分の周囲にいるものは何でもコマに使えばいい」
青い目がかすかに揺れて、笑った『私』のその言葉に、私の中の何かが音を立ててはじけた。
こいつが言っていることを否定するのは嘘だ。
私の心の中に、そういう考えが全くないとはいえないのだから。
「……勝った者が正義…だから手段は選ばない…それは、そうだな」
その言葉に、にやりと勝ち誇ったように笑った『私』の喉元を突き刺したのは、私が持っていた、毒塗りの軍刀。
「……っ……!!!!?」
何か言いたげにこちらを睨む『私』を一瞥し、私は続けた。
「…ただし、あくまで貴様のような相手限定だ」
確かに私は…ザキともスガとも反目する部分は多い。
だが、それを盾にして利用しようとするほど、奴らを利害だけで見ているわけではない。
…もっとも、そんなことはおくびにも出さないが。
私を睨む『私』が影に飲まれるように消えて行ったその次の瞬間。
「――――!!!!!!!」
声が出ないほどの痛み。
ちょうど、『私』を刺した部分に、刀で突き刺されたような痛みが走った。
それは、近くで戦っていたザキも同じだったようで。
「…はっ…なん、だよ…これ……ジギー、さん…生きてるか…?」
「…一応、な…」
強がってそう返す間に、ひどい地響き。
それと共に、土煙りの中に倒れていたのはスガ。
外傷こそないが、完全に気絶している。
「おい、スガっち起きろよ」
ぺちぺちとスガを叩くザキ。
その反応はないが、とりあえず胸が動いているところを見ると生きてはいるようだ。
それを察したザキは、私に声をかけてきた。
「ジギーさん、立てるか…?」
「ああ…幸い喉以外への痛みはない…貴様こそ大丈夫か?」
「俺は大丈夫…けどスガっちこのままじゃ…ちょっとジギーさん頭持って、俺脚持つから」
近辺に担架もないし、この状況なら二人で担いで連れて帰った方がよさそうだ。
ザキに言われるまま、私が頭を、ザキが脚をもって、スガを拠点まで送り届ける。
……………
うおおお長い!!!!
んなわけで、反転犬猿戦でした!!
ザキスガさんの戦闘シーンももう少し書きこめてればよかったかなぁとは…!
補足しておくと、使用しているのは毒塗り軍刀ですが、あくまで刃の殺傷能力で反転を撃破しています。
わざわざ毒塗り軍刀で倒したのは、今まで正攻法にこだわって何の応用も利かなかった自分への決別の意というか、タリスなりのけじめというか、そんな感じです。
「さぁ出て来いよ!お互い存分に暴れようぜ!!」
まったくスガらしくない戦闘スタイルの『スガ』が、火力に任せてバズーカを撃ちまくる。
…火力はオリジナルより若干高いように思えるが、本来のスガであれば、こんな無駄うちはしないだろう。
あまりに無駄の多い動きに、私の後ろからバズーカを撃っていたスガが苛立つのが感じられた。
「…うるせぇ奴だな、自分の武器の特性を無視して前線で暴れてくれやがって…」
いい加減黙らせてやる、と武器を構え、相手をピンポイントで狙う作戦に出た。
…一方、ザキの方は。
「…君はいつもそうして能天気に笑っている…今笑えても一瞬先は分からないのに…僕はそんな君が嫌いだ、だから」
後ろ向きな発言ばかりが目立つが、身体能力はザキをしのいでいる『ザキ』。
「…殺す…殺す殺す殺す!!!!!」
「っざけんな!お前みたいなうじうじした奴に殺されるかっつんだよ!!」
自分より高い身体能力を持つ相手の攻撃を受け流すことで精一杯のようだが、生きることに積極的なザキの先頭スタイルに、相手に殺されるという選択肢はない。
そして、『私』は。
「…まったく、巻き添えで『私』のことも殺してくれればいいのに…毎度使えない男どもですね…」
小さくため息をつくと、一瞬で私の眼前までもぐりこんできた。
今まで戦闘地帯から相当後方にいたというのに…どれだけの脚力があるのだろう。
そんなことを思っている間に、首筋につぅっ、と一筋走る。
「…ずいぶんと見くびられたものですね…よそ見などしている場合ではありませんよ?」
「っ…」
首筋に走った傷口が熱い。
あぁ、これは。
姑息な武装だからと私が使うのを避けている、毒塗りの軍刀。
私自身はある程度の耐性はあるものの、じわり、と熱いこの感覚だけはどうしても残る。
「…貴女はいつもそう…姑息だからと自分の武装を使わない、卑怯だからと自分が前線に出る…」
「やめろ」
「それで最終的に出過ぎたまねをしてそんな風に軍人生命を危険に晒す…」
「やめろと言っている…っ…!」
『私』が囁くのは、私が今まで見ないふりをしてきた自分の暗部。
すべてを正義という名の正論で固め、それ以外を許容してこなかった私の弱さ。
仮にこの女が私の『闇』だとするのなら、私がそれを見ないようにすればするほど、こいつはそれを明るみへもっていこうとするのだろう。
「…貴女だって本当はお分かりでしょう?戦争なんて生き残った方が勝ち…正しい勝ち方なんてない…勝った者が正しくて正義」
『私』の言葉は止まらぬまま、私の暗部を徐々に抉り出す。
「…だから、周囲の…そうですね、あの男たちのように、自分の周囲にいるものは何でもコマに使えばいい」
青い目がかすかに揺れて、笑った『私』のその言葉に、私の中の何かが音を立ててはじけた。
こいつが言っていることを否定するのは嘘だ。
私の心の中に、そういう考えが全くないとはいえないのだから。
「……勝った者が正義…だから手段は選ばない…それは、そうだな」
その言葉に、にやりと勝ち誇ったように笑った『私』の喉元を突き刺したのは、私が持っていた、毒塗りの軍刀。
「……っ……!!!!?」
何か言いたげにこちらを睨む『私』を一瞥し、私は続けた。
「…ただし、あくまで貴様のような相手限定だ」
確かに私は…ザキともスガとも反目する部分は多い。
だが、それを盾にして利用しようとするほど、奴らを利害だけで見ているわけではない。
…もっとも、そんなことはおくびにも出さないが。
私を睨む『私』が影に飲まれるように消えて行ったその次の瞬間。
「――――!!!!!!!」
声が出ないほどの痛み。
ちょうど、『私』を刺した部分に、刀で突き刺されたような痛みが走った。
それは、近くで戦っていたザキも同じだったようで。
「…はっ…なん、だよ…これ……ジギー、さん…生きてるか…?」
「…一応、な…」
強がってそう返す間に、ひどい地響き。
それと共に、土煙りの中に倒れていたのはスガ。
外傷こそないが、完全に気絶している。
「おい、スガっち起きろよ」
ぺちぺちとスガを叩くザキ。
その反応はないが、とりあえず胸が動いているところを見ると生きてはいるようだ。
それを察したザキは、私に声をかけてきた。
「ジギーさん、立てるか…?」
「ああ…幸い喉以外への痛みはない…貴様こそ大丈夫か?」
「俺は大丈夫…けどスガっちこのままじゃ…ちょっとジギーさん頭持って、俺脚持つから」
近辺に担架もないし、この状況なら二人で担いで連れて帰った方がよさそうだ。
ザキに言われるまま、私が頭を、ザキが脚をもって、スガを拠点まで送り届ける。
……………
うおおお長い!!!!
んなわけで、反転犬猿戦でした!!
ザキスガさんの戦闘シーンももう少し書きこめてればよかったかなぁとは…!
補足しておくと、使用しているのは毒塗り軍刀ですが、あくまで刃の殺傷能力で反転を撃破しています。
わざわざ毒塗り軍刀で倒したのは、今まで正攻法にこだわって何の応用も利かなかった自分への決別の意というか、タリスなりのけじめというか、そんな感じです。
PR
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
フリーエリア
最新CM
最新記事
(01/01)
(10/03)
(07/29)
(07/06)
(05/20)
最新TB
プロフィール
HN:
清峰
性別:
非公開
ブログ内検索
最古記事
(02/04)
(02/22)
(03/06)
(03/06)
(03/07)
P R