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2日間で怒涛のごとく打ち続けたタリスアフターも、これとあと一本でとりあえず区切りとなります!
もちろんまだまだ書くし描くけど!!

追記から!
なお、エアーが大量に出てくるのでご注意!!
あと相変わらず清々しくヒムタリで全力で甘いです←

そして久々の前後篇←

「……んー…」

ぺたり。

「っ…ん……なんだ、ヒムカ?」

ヒムカは非番らしい、ある日のこと。
私の胸元に頭を預けるように座っていたヒムカが、左目の包帯に触れてきた。

「あっ、ごめん…まだ痛む?」

「触れられると少し、な…それで、いきなりどうしたんだ?」

それを聞き返すと、少し寝そべり気味だった体を起こし、こちらへ向き直る。
その表情は、何か言いにくいことを言う時の顔。

「あーっと…タリス、さ…その目、治療する気は…やっぱりないの?」

治療する気があるなしではなく、できるかできないかの問題だ。
ホウエンの陸軍は匙を投げた。
つまり…ホウエンの技術でこの目を元に戻すのは不可能。
それはすなわち…治したくても治せない、ということ。

「ホウエンの技術では不可能のようだからな…だが、いきなりなぜそんなことを聞く?」

「んー…なんていうか、さ」

答えを返してくるヒムカの歯切れは悪い。
そのまま、もう一度軽く包帯の部分に触れ。

「やっぱ…俺のこと、両目で見てほしいな…って」

ないものねだりは分かってるけど、と付け加えるも、その表情は暗い。
出来るなら…治療することで笑ってくれるなら…私は…。

「ホウエンの技術で無理でも…ISH、なら…」

以前、共同戦線を張った際に知り合った女に、研究員をしている者がいたはずだった。
その女の技術がどれほどのものかはわからないが、少なくとも、若くしてミュータントやサイボーグを相当数開発しているという話は聞く。

「試しに…行ってみるか?」

「ちょっとでも可能性があるなら」

そう決めると、早速荷物をまとめ、『電車』に乗り込む。
……ほんの少しだけ、希望を持って。

……………

―――ISH。

案内板を見るに、ホドモエ、というところらしい。
確か、知り合った女はこの街に住んでいたはずだ。

小さく『ヴェルデ研究所』と書かれた建物。
意を決し、扉をたたく。

「はーい…あっチェスカずるいぞ!今日は俺が玄関に出る係だって言ったじゃないか!」

「ふんだ、デールが早く気付かないのが悪いのよ!」

出てきたのは、オレンジ色の髪をした少女と、それより少しばかり年齢が上に見える少年。
若干喧嘩になっているようだが、それを何とかいさめて本題に入る。

「…キーロフ博士はいるか?」

「博士?いるよ!おーい、博士ー!!」

少年が奥にいるらしい彼女を呼ぶと、出てきたのは。

「…いらっしゃ…あ…あのときの軍人さん、だね…何か、ご用?」

私より10は若いんじゃないかというような幼い外見。
これでISHの若手研究員だというのだから驚かされる。

「…相談がある…中に入れてもらってもいいか?」

「どうぞ」

中に入ると、小さな部屋に通された。
この研究所で、糸口だけでもつかめればいいのだが。




→Next…
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電気蜘蛛は毒蛇の夢を見るか?
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